快眠コラム

「寝る前スマホ」がもたらす睡眠への影響とは?

いつでも手元で手軽に情報収集でき、音楽や映画などのエンタメも楽しめるスマートフォン。金融管理やショッピングも可能で、これさえあれば日常生活に困らないほど便利なインフラになりました。

寝る直前までSNSを見てしまう、動画を見てしまう、ゲームをしてしまう ── そんな方は注意が必要です。
睡眠の質を下げるほか、翌日のパフォーマンスにも悪影響を及ぼしている可能性があります。
今回は「寝る前スマホ」がもたらす睡眠への影響について3つご紹介します。

ブルーライトによる眠気の妨害

スマホの画面から発せられるブルーライト(青色光)は、昼間の太陽光と似た波長を持っています。(タブレット、PCなどを含みます)
このブルーライトを夜に見てしまうと、脳の神経核※が光の情報をもとに「まだ昼間だ」と誤認してしまい、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑えられてしまいます。
※視交叉上核(しこうさじょうかく)で、約24時間周期の生体リズムを司る体内時計の中枢。

  • 入眠が遅れる(寝つきが悪くなる)
  • 深いノンレム睡眠が減る
  • 朝の目覚めが悪くなる
  • 慢性的な睡眠負債(心身に悪影響を及ぼす状態)

ハーバード大学の実験では、就寝前にブルーライトを含む画面を2時間見た人は、メラトニン分泌が約22%減少し、眠気がくるまでに平均30分遅れたという報告があります。

興奮状態の持続

画面操作は、脳を常に“刺激的な情報入入出力状態”に置く行為です。
収集する情報が脳のドーパミン回路を刺激し続け、脳が睡眠モードに切り替わらず、寝床に入っても交感神経が優位になり、身体を活動的な状態にしてしまいます。

  • 寝つきが悪くなる(入眠潜時が長くなる)
  • 眠りが浅く、途中で目が覚めやすい
  • 睡眠中も脳波が安定しにくい(夢見がちになる)

特にSNSチェックやLINEのやり取りのように感情が動く行為は興奮を誘発します。
さらに、「寝なきゃ!…でもついつい見てしまう…」という罪悪感がストレスホルモンを増加させ、悪循環になります。

睡眠時間の短縮

単純に睡眠時間を削ってしまいます。
「あと10分だけ」と思っていた行為が、気づけば1時間経過している―。これは睡眠への悪影響の最大です。

  • 睡眠時間が短縮(平均20〜40分短くなる傾向)
  • 起床後も眠気・集中力低下が続く
  • 翌晩の眠りにも悪影響(リズムの乱れ)

 

寝る前マイルールをつくる

身体がリラックスして休息しようとする時間帯にブルーライトを浴びたり、脳に情報刺激を受けたり、長時間操作したりと、睡眠に悪いこととはわかっていたと思います。
しかし、習慣化してしまった「寝る前スマホ」からなかなか抜け出せないかもしれません。できることから少しづつ、寝る前のマイルールをつくりましょう。

寝る前マイルールの例

  • スマホの音や振動をオフにする
    眠っている間にスマホの通知音や振動が鳴ると、脳は反射的に覚醒状態へ切り替わります。たとえ短い一瞬の刺激でも、深い眠り(ノンレム睡眠)の途中で中断されると、睡眠サイクルが乱れ、翌朝のだるさや集中力低下につながります。
  • スマホは寝床以外に置く
    スマホをなるべく遠くに置くことで、デジタルデトックスの一歩目になります。物理的に「すぐ画面を見れる習慣」を絶たせます。
  • スマホを目覚まし時計代わりにしない
    スマホから発せられる音は、日中での連絡通知と同様に“緊張を促す音”として脳が覚えており、血圧上昇や呼吸が早くなるなどの不快な反応を引き起こすことがあります。
  • 画面の発光を抑える
    ナイトモードやブルーライトカットの機能を活用しましょう。それらの機能が無い場合は、ブルーライトカットできるメガネや画面フィルムなどで対策ができます。
  • 部屋の照明を変える(暗めにする)
    最低でも就寝30分前から暖色系の光にするのがおすすめです。これにより睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が促進され、自然な眠気を誘って深い眠りにつきやすくなります。
  • デジタルデトックスタイムを設ける
    寝る前の30分〜1時間を「デジタルデトックスタイム」として、画面を見る習慣をストップすることで、脳が自然に休息モードへ移行しやすくなります。
  • 軽いストレッチをする
    心身の緊張緩和、ストレス解消に効果が期待でき、休息しようとする神経(副交感神経)を優位にします。(激しい運動は避けましょう)
  • 読書(紙媒体)をする
    リラックス効果があり、ストレスや不安を和らげ、休息しようとする神経(副交感神経)が優位になります。(刺激が強い内容や描写のものは避けましょう)
  • 睡眠に適した音楽を導入する
    静かな音楽は、心拍数や呼吸のリズムをゆるやかに整え、心身をリラックス状態へ導いてくれます。特に、1分間に60〜80拍程度のゆったりとしたテンポの音楽は、安定した呼吸を促し、眠りに入りやすい精神状態をつくるとされています。
  • 睡眠に適したアロマを導入する
    香りは脳の「大脳辺縁系」に直接働きかけ、感情や自律神経のバランスを整えるといわれています。「寝る時間になったらこの香り」と決めておくと、香りが“眠る合図”として脳に記憶され、入眠リズムが整いやすくなるのもポイントです。
  • 一日を振り返る時間にする
    ポジティブな体験を意識する習慣は、脳に安心感を与え、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑える効果があるといわれています。不安や悩みなどネガティブな感情は眠りを妨げる大きな要因となりますが、ポジティブな出来事に意識を向けることで、心がリラックスモードへと切り替わり、自然と眠りに入りやすい状態をつくることができます。
  • 明日の準備を先に済ませる
    寝る前に翌日の予定を整理しておくと、頭の中の雑念が減り、入眠がスムーズになります。「不安」「考え事」は睡眠の大敵。紙に書いて外に出しましょう。

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