家具や家電にはこだわっても、マットレスは「とりあえず」「予算の範囲内で」と選んでしまうことがあります。しかし、マットレスは毎日長時間、身体を支える寝具です。
結論からいえば、マットレスは購入時の価格だけで判断するのではなく、使用時間や身体との相性まで含めて考えることが大切です。長く使うことを前提にすれば、睡眠環境を整えるための「明日への投資」と捉えることもできます。
マットレスは毎日長時間使う寝具
1日の睡眠時間を8時間とすると、マットレスの上で過ごす時間は1日の約3分の1になります。毎日使い続けるものだからこそ、価格や見た目だけでなく、自分の身体に合っているかを確認したいところです。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、良い睡眠には、睡眠時間だけでなく、朝目覚めたときに休まったと感じる「睡眠休養感」も重要とされています。睡眠環境は、その睡眠休養感に関係する要因のひとつです。
マットレスだけで睡眠の質が決まるわけではありませんが、身体を支える寝具として、睡眠環境を整えるうえで大切な役割を担っています。
1時間あたり約3円という考え方
マットレスの価格は、購入時には高く感じるかもしれません。しかし、毎日の使用時間で割ってみると、見え方が変わります。
2026年8月時点で、ルービックJP公式サイトに掲載しているシングルサイズのマットレスは39商品です。
販売価格の合計3,393,000円(税込)を39商品で割ると、平均価格は87,000円(税込)になります。
この平均価格をもとに、1日8時間、10年間使用できたと仮定して計算します。
- 1日8時間 × 365日 × 10年間=29,200時間
- 87,000円 ÷ 29,200時間=1時間あたり約2.98円
- 1日あたりでは約23.8円
- 1か月あたりでは約725円
長期間使えた場合、1時間あたりの費用は約3円になります。
ただし、10年間使用できることを保証する計算ではありません。実際に使用できる期間は、マットレスの構造や素材、使用環境、体格、お手入れの方法などによって異なります。
この計算は、商品の良し悪しを金額だけで決めるためのものではなく、毎日長時間使うものとして費用を考えるひとつの目安です。
価格だけでなく身体との相性を確認する
高価格のマットレスであれば、誰にでも合うとは限りません。反対に、価格を抑えた商品でも、身体や寝姿勢に合っていれば快適に感じる場合があります。
マットレスを選ぶときは、次のような点を確認しましょう。
- 腰やお尻が沈み込みすぎない
- 肩やお尻に強い圧迫感がない
- 無理なく寝返りができる
- 身長や体格に合ったサイズがある
- 好みだけでなく、身体を適度に支える硬さがある
実際に試せる場合は、ただ横になるだけでなく、仰向けや横向きで寝姿勢を確認し、寝返りも試してみることが大切です。
長く使うなら品質とお手入れも大切
長期間使うことを前提に選ぶなら、表面の感触だけでなく、内部構造や品質管理についても確認しましょう。
マットレスの耐久性や硬さなどを確認する試験方法は、ISO 23769:2021でも規定されています。ただし、試験結果だけで実際の使用年数が決まるわけではありません。
購入前には、次のような情報も確認しておくと安心です。
- 内部構造や使用素材
- 耐久性に関する試験の有無
- 保証期間と保証内容
- 定期的なお手入れ方法
- 上下・表裏のローテーションが可能か
また、湿気がこもらないように風通しをよくするなど、日頃のお手入れも長く使うための大切なポイントです。
マットレス選びは明日の自分への投資
マットレスは、ただ価格が安ければよいものでも、高ければ安心できるものでもありません。毎日長時間使う寝具だからこそ、使用時間、身体との相性、構造、品質、手入れのしやすさまで含めて選ぶことが大切です。
1時間あたりの費用で考えると、マットレスは長く使うほど日々の負担が小さくなります。ただし、大切なのは金額だけではなく、眠りを妨げず、無理のない寝姿勢を保ちやすいことです。
マットレス選びは、今夜の寝心地だけでなく、明日の自分が気持ちよく活動するための準備でもあります。
エビデンス・根拠資料
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
厚生労働省「よく眠るために必要な寝具の条件」
ISO「マットレスの機能特性に関する試験方法」




















